絶賛モラトリアム!

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ハイキュー 17巻 才能とセンス

ハイキュー!! 17 (ジャンプコミックス)ハイキュー!! 17 (ジャンプコミックス)
作者: 古舘春一

お前は俺の自慢の相棒でちょうスゲェセッターだ


青葉城西リードのマッチポイントで、青城線における天敵の菅原がコートインで戦略的ワンポイントツーセッター体制!菅原は、1回目の対戦の時から及川との比較で描かれていたし及川にとっては何をしでかすか分からない存在として描かれているんですよね。
菅原が全然爽やかじゃないサーブを繰り出すし、ぎりぎりのところで「俺がとるっ」って言って拾うし、活躍の限りを尽くす(ひどい)
でも、本当に自分のトスで打ったスパイクがことごとく止められて、大事な仲間の東峰離脱の危機を背負っていた菅原からの成長考えると、胸にキました。
「行ぐぞァ!」なんて、雄々しい姿になって・・・!
個人的には、顔面でつないだ最後の1点は、もう一度菅原が活躍する布石だと思ってるので、楽しみにしています。

あと、及川の方にも成長があったのが17巻では大きいな、と。
天才にこだわり続けた及川が、スカウトの方?かなんかの一言で変わったんだなあ、てゆうのがまた”高校生”という感じでよかったです。3学年しかいない高校生の、その一番上というだけでかなり大人に思ってしまうけれど、やっぱりまだまだ子供で、大人の導きひとつでどんどん変わっていくんだなあ、と感じました。

自分にない才能を憂いて努力してきた優秀な及川が、「才能は開花させるもの」だと思えるようになった。及川には3年ごとに気づきがあって素敵ね。
入畑監督は、どちらかというと及川の思考と同じだったので、あの気付きを与えてくれた人の下で、及川はこれから成長していくのかなあ、と思うと感慨深いし、やっぱりまだまだ成長していくのね!と思いました。

そしてそして個人的にかなりよかったのは、ラスト一点のラリー。圧巻でした。同時多発位置差攻撃からの菅原トス⇒東峰スパイク⇒花巻レシーブ⇒及川ロングトス⇒岩泉ドンピシャスパイク⇒澤村レシーブ⇒田中フォロー⇒東峰チャンスにさせてたまるかよスパイク⇒渡レシーブ⇒京谷フォロー⇒影山叩き(スパイク?)⇒金田一ブロック⇒菅原顔面レシーブ⇒影山トス⇒日向スパイク
どんだけ繋ぐの続くのって手に汗握ったし、青城戦のハイライトみたいだったし、何より繋いでいく流れが世代交代みたいで胸アツでした。

勝負決まった後の青城についても、いろいろ思うところはあったんですが、個人的には、岩泉の泣きが、もうやばかったです。

f:id:namaechan:20150805145704p:image  「あれを決められずに何がエースだ」

ここで岩ちゃんが泣くのか!と。具体的に妄想してたわけではなかったですが、なんとなく意外でした。岩泉が泣いたからこそ及川はぐっと堪えて気高くいられたし、その後の牛島との対峙にもああゆうスタンスでいられたんじゃないかな、と。
岩泉の背中を3年が順々に叩いて(?)いくシーンは最高でしたね。
番外編で出てくる温田の気持ちになってまた泣きました。


青城に偏った感想になっていましたが、烏野も。

青城に勝った瞬間に菅原がコートにいたこと、繋いだ中にいたこと、が個人的にはぐっときました。なんとなく、この物語の中で菅原が背負っていた役割はここで終わってしまった様な気がして、「お勤めご苦労様です」という気分でもあるのですが、さっきも書いた通り私は顔面レシーブにかけてます。笑
スパイク打つ、というフラグ回収してないしね。

バスの中での大地さんの回想も、ジーンときました。
入部からずっと3人なんだね、烏野3年。
きっと何人か脱落してきた内の残った3人だとなんとなく思っていたから、だからこそ東峰がこなくなった時の心境を思うと泣けました。3年まで3人で一緒にやってきて、辛い悔しい思いをたくさんしたんだなあと。
チャンスがあるときは掴んで、しがみついて、今がある。それがすごい伝わってきました。
だからこその、1巻の大地さんだわ、と。
日向影山にしょっぱなから厳しくしてたとき、大地さんはふたりのことを、チャンスだって思ったんだよなあ。

f:id:namaechan:20150805154117j:image 「 チャンスが来たら掴めよ・・・!!」
1年生の時の3年生の言葉って響くよなあ、てなんか昔を思い出したりしました。
3年間必死だった3人が、今回掴んだチャンスで今まで進めなかったステージをどんどん進んでいっている、というのが、本当もう「がんばれ・・・!」って心の底から応援しちゃう。がんばれ!!!


青城戦以降も、同窓会みたいになってたり気になるキャラでてきたりしたので今後楽しみです。
白鳥沢もまた好きになっていってしまうんですよね。
牛島が選ばれたスパイカーであることが分かったり、あの!千鳥山の西谷がかっこよすぎな件だったり、白鳥沢戦もこれからいろいろ起こっていくのが楽しみです。

あと、牛島は頭脳3なんですね?笑
関係ないかもしれないけれど、それであの、人の地雷踏み抜いていくスタイルなのだとしたら、頭たりないだけだったのかな?てゆうね・・・笑
そうゆうとぼけた牛島が可愛く思えてしまうんだけども!


長くなってしまいましたが、番外編についても。
こんなタイミングで新しいキャラクター出しちゃうなんて、ほんと泣かせる。
レギュラー以外にも、こんな受験前に一緒に残っていたメンバーがいて、しかもすごい仲良し!!
週6日、みんなで3年間練習して来たんだもんなあ。誰かが初めてレギュラーに選ばれた時に悔しいって思ったりおめでとうって言ったりしてきてるんだろうし、最後のメンバー決めるときだって応援メンバーだって最後まで頑張ってたんでしょ。
頑張っていた部活があって、仲間がいて、この仲間で勝とうと頑張っていたんだ!ってゆう及川主役の青葉城西が舞台の物語を見た様で、すごく胸アツ。
古舘先生は、引退を大事に描く人だなあと思っているので、物語的にもとても意味と熱を持った青葉城西の3年生をこうゆう形でまとめたのは、素晴らしいなと思います。
最後の岩泉と及川がふたりで話すところは、ぐわあああああ!でした。

f:id:namaechan:20150805154148j:image「お前は俺の自慢の相棒でちょうスゲェセッターだ」

平仮名カタカナでちょうスゲェセッターて言うの小さい頃からの感じがすごいかわいいのだけど、それ以上に”自慢の”にやられました。自慢の相棒だって、臆面なく言えたのはこの日だからなんだよね。
このふたりは、一緒じゃなくたっていつまでもお互いを叱咤激励し合える最高の仲なんだなあ!と思うだけで何度でもぐわああああ!てきます。及川も何度だってこの言葉に励まされて生きていくんだろうな。
これがまた、この後に続く、セリフとやり取りがいいですよね。もうほんとこのふたり好きだよ最高だよ。
個人的に理想形で最高の「超絶信頼関係」が描かれていたので、本当に感謝しかありません。
誰目線なのか、とゆう話ですが。


17巻、今までハイキュー!!にはまってて、読んできててよかったーーーーーー!
と思える巻でした。
どんどんハードルあがるけど、古舘先生に期待してついていけば間違いない!
と思ってます。これからも期待しながら読み続けます(^○^)(^○^)